文字サイズ変更

【当日受診のご相談】?026-247-3099【外来予約センター】?026-247-5517
お問い合わせ
日本医療機能評価機構

関連リンク

小布施日和

TOP > 新着情報 > ボツリヌス療法(ボトックス)を行っています

新着情報

ボツリヌス療法(ボトックス)を行っています

更新日:2020/02/20

図1.jpg

ボツリヌス療法(ボトックス治療)について

ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。 ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、筋肉の緊張をやわらげることができるのです。
日本では、このような疾患に対して認可されています。

◇手足(上肢・下肢)の痙縮、眼瞼けいれん(瞼がけいれんする病気)
◇片側顔面けいれん(顔の筋肉が収縮する病気)
◇痙性斜頸(首が斜めに曲がってしまう病気)
◇関節が固まって動きにくくなったり、 変形(拘縮 予防)
◇小児脳性まひ患者の下肢痙縮に伴う尖足(つま先が伸び、かかとが床につかない状態)
◇重度の腋窩多汗症(ワキの下に多量の汗が出る病気
◇斜視(両眼の視線が同じ方向に向かない状態となる病気
◇けいれん性発声障害(声帯の筋肉が緊張し、声が出にくくなる 病気)

●副作用
ボツリヌス療法を受けた後に副作用として次のような症状があらわれることがあります。これらの症状は多くが一時的なものですが、症状があらわれた場合には医師に相談してください。
1.注射部位がはれる、赤くなる、 痛みを感じる

2. 体がだるい、力が入らない、 立っていられない

ごくまれに次のような症状があらわれることがあります。これらの症状があらわれた場合には、すぐに医師に相談してください。
◯吐き気がする◯全身が赤くなる◯けいれんが起こる ◯呼吸が苦しい◯物が飲み込みにくい

※この他にもボツリヌス療法を始めた後に、何かいつもと違うなと感じることがありましたら、医師に相談してください

●痙縮(けいしゅく)

脳卒中でよく見られる運動(機能)障害の一つに痙縮(けいしゅく)という症状があります。

痙縮とは筋肉が緊張しすぎて、手足を動かしにくかったり、勝手に動いてしまう状態のことです。 痙縮では、手指が握ったままとなり開こうとしても開きにくい、肘が曲がる、 足先が足の裏側のほうに曲がってしまうなどの症状がみられます。痙縮による姿勢異常が長く続くと、筋肉が固まって関節の運動が制限され (これを拘縮といいます)、日常生活に支障が生じてしまいます。また、痙縮がリハビリテーションの障害となることもあるので、痙縮に対する治療が必要となります。

痙縮画像.png

当院でのボツリヌス療法(ボトックス治療)の特徴

当院でのボツリヌス療法(ボトックス治療)は、集中的なリハビリテーションでより高い効果が期待できるため原則として2週間程度の入院を基本として行っています。症例によってはより短期間(数日間)の入院や外来通院での治療も可能です。

特徴として、回復期リハビリテーション病棟に入院中の方で痙縮の強くなってきた患者さんに対しても施行します(症例による)。目的とする筋肉に確実にボトックスを注射するため、エコー(超音波診断装置)、筋電図、電気刺激装置を併用し、原則として入院翌日にボトックスを注射を行い、その直後から集中的なリハビリテーションを開始しています。

ボトックスの効果は個人差がありますが約3ヶ月〜6ヶ月程度持続し、治療の適応は医師・看護師・セラピストなどのチームで検討して、担当医が判断しています。

●期待される効果
・手足の筋肉が柔らかくなり、日常生活での動作がスムーズに
・関節が固まって変形するのを予防することができる
・筋肉のつっぱりを和らげることにより、痙縮による痛みを緩和させる
・移乗動作など、介護負担が軽減


トリミング_ボトックス中.jpg
●治療の流れ
治療の流れ.jpg

ボツリヌス療法(ボトックス治療)を希望される方

●外来受診をお願い致します

ボツリヌス療法(ボトックス治療)を希望される方は、「脳神経外科」の予約をお電話にてお取りください。(初診の方も予約が必要です)外来診療により治療が可能かどうか判断いたします。

【予約センター】026-247-5517(平日/8:30〜17:00、第1・3土曜/8:30〜12:00)

●費用について

ボツリヌス療法(ボトックス治療)は、注射薬そのものが非常に高価なため医療費が高額になる場合があります。
具体的な費用の程度は、使われる量にもよりますが、3割負担の入院の場合、15,000円〜になります。そのため限度額認定証の申請や医療費助成制度(福祉医療費給付事業等)を利用できます。特に身体障害者手帳をお持ちの方は該当になりますので、詳しい医療費の負担については、会計窓口にお尋ね下さい。

【医療事務課】026-247-3099(平日/8:30〜17:30、第1・3土曜/8:30〜12:30)

【市町村福祉医療費給付実施状況】長野県/福祉医療費給付事業について