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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

新生礼拝堂の礼拝休止について

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桜が満開となり、巣を作るツバメの鳴き声が聞こえる今日この頃です。

新生礼拝堂は、今般世界的に大流行しているコロナウイルス感染防止のため、4月5日より公的礼拝を休止しています。このような事態は、1934年に新生礼拝堂が始まって以来の出来事であり、皆様も不安と心配のうちにお過ごしのことと思います。


今地球環境の危機が叫ばれ、気候変動と温暖化に対する人類規模での取り組みが必要とされています。今回のウイルス流行も、森林の伐採により野生動物と人間の距離が縮まった結果起こり、また世界中の人の往来が、大規模な拡大を引き起こした災害です。それは人間の環境破壊や消費生活のすすんだ先に起こった出来事であり、人類は、自分自身で撒いてしまった悩みの種を自分で刈り取っています。このような緊急時にあって、私達は宗教者が様々に口にする「神仏の罰」や「世の終わり」に恐れを抱くのではなく、まずは自分達の生活スタイルや社会構造をどのように変えていくか、どのように皆で連帯していくかを考え、隣人と共に行動していくことが大切です。


近代日本の環境問題のはじまりとされる、栃木県の足尾銅山鉱毒事件。渡良瀬川が鉱毒で汚染される中で、人々の窮状を訴えた田中正造は、「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」と言いました。彼が亡くなったとき、遺された持ち物の中には新約聖書があったといいます。この地球は神様が創られたものであり、どのような生き物も等しく神様の御手の内に守られているとすれば、人類はそれらを保全し、環境との調和のうちに生きなければならないのです。キリスト教はけっして「人間中心の宗教」ではなく、むしろ人間が自然と共にどのように生きていくかも教えているのです。「こうして時が満ちるに及んで、救いの業が完成され、あらゆるものが、頭であるキリストのもとに一つにまとめられます。天にあるものも地にあるものもキリストのもとに一つにまとめられるのです」(エフェソの信徒への手紙1:10)
(執事洗礼者ヨハネ大和孝明)