2017年2月22日（水）14:00から、新生病院スタートハウスホールにて、ニシャット先生を囲んでのお茶会が開かれました。日本の伝統を紹介すると同時に、イスラム教の理解を深め、日本とバングラデシュの交流を深める目的で行った会です。その際にニシャット先生よりいただいた平和のメッセージをご紹介いたします。（なお、メッセージは英語で書かれ、それをもとに翻訳したものですので、メッセージ中に出てくるコーランや預言者ムハンマドの言葉は正式な訳ではないのでご注意ください。）

【平和のメッセージ】

私の名前は、Dr. Nur Mohammad Habibullah Nishat（ニシャット）です。

私は生まれたときからイスラム教徒で本当のイスラム教を信じています。

イスラム教について発表するほどその知識を持ち合わせているわけではありませんので、私の意見になってしまい大変恐縮ですが、今日は、私の宗教について少しお話させていただきます。

イスラム教は平和と慈悲の宗教です。

宗教の文脈でお話ししますと、イスラム教は、平和を達成するための努力として自分の意志をアラーの真の意志に委ねるということです。

本当のイスラム教は、霊性、モラル、純粋な一神教、謙遜、教育、家族や社会に奉仕することを説きます。

すべての人間はアラーの前で平等であり、行いによってのみ区別されると考えます。

私たちのコーランは、知識のないたくさんの人たちによって大いに誤解されています。

イスラム教は人間愛の宗教であり、人種間の平等を説くものです。

コーランからの言葉を紹介します。

「宗教には強制はない」

「あなたにはあなたの宗教があり、また私には私の宗教がある」

次はムハンマドの言葉です。

「気づきなさい！イスラム教徒でないマイノリティに対して厳しく、残虐で、権利を減らしたり、過重な負担をかけたり、彼らから盗みを働くものはだれでも、私は審判の日にその人について神に訴えるだろう。」

テロや正当化されない暴力や兵士でない市民の殺人は、イスラム教では完全に禁止されています。コーランの5章32節にあります。

「もしだれかが殺人の報復でもなく、地上でわるさを広めるわけでもないのにだれかを殺した場合は、まるで彼はすべての人類を殺したのと一緒であり、もしだれかが一人の命を助けたならば、彼はすべての人類を救ったのと同じことだ。」

イスラム教徒だと主張するものたちによる極端な行動は、彼らの無知、いらだち、制御されていない怒り、または政治的野望によって引き起こされます。イスラム教の名のもとにテロを起こすもものは誰でも単純にイスラム教に従っておらず、実際には、その教義を破っていることになります。これらの人々は、個人的な考え方や課題を持っている人達なのです。

イスラム教では、女性は虐げられていません。女性を虐げているイスラム教徒の男性はイスラム教に従っていないということになります。

アラーはイスラム教徒だけの神さまではありません。彼はすべての人々と創造物の神さまです。

イスラム教でのアラーの概念は、彼は愛や慈悲、哀れみ深さに満ちあふれているというものです。イスラム教はまた、彼は全てをご存知で、すべてを完全に判断し、それに応じて罰または許しをお与えになります。イスラム教は畏れと希望のバランスを説くことで自己満足と絶望から人々を守るのです。

イスラム教は、ムハンマド以前のすべての本当の預言者を信じています。アダムからイエスもです。イスラム教徒は、彼らが同じメッセージを自発的に告げたと信じています。つまり、アラーの意志に委ねるということです。

イスラム教徒は、ムハンマドを最後の預言者だと信じ、目に見えない、全知の創造主、アラーを信じます。

ご静聴いただきありがとうございます。