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ルカによる福音書 第23章42?43節

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そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。
ルカによる福音書 第23章42?43節


     

このうたは、近年、日本を含めて世界の各地のキリスト教会の「祈祷会」(日曜日礼拝と違う自由な黙想と祈りの会)で歌われるものです。元々は、1940年にブラザーロジェによってフランスのテゼ村で始められた男子修道会の活動の中でうまれた曲です。

このテゼ共同体のブラザー達は、カトリック・プロテスタント問わず25ほどの国々から集まり、フランスのテゼ、又世界のおもに貧しい地域で生活しています。やがて世界各国からこのテゼのうわさを聞いて、多くの人々特に青年・若者たちがテゼを訪問するようになりました。そこで歌と聖書の朗読と沈黙の「共同の祈り」に参加します。又、逆にブラザー達がテゼを出て世界の各地に住むブラザーと共に中心となって、その地域の人々、教会の人々と一緒にテゼスタイルの黙想と祈りの会が開かれ、私達もそれに参加する機会が与えられたのです。


新生病院
チャプレン(牧師)
司祭 松本正俊

このうたは、イエス・キリストの十字架の場面の聖書のことばが歌詞になっています。

ゴルゴタの丘には、中央にキリストをはさんで、その両側に2人の犯罪人のためという三本の十字架が立てられました。

ひとりの犯罪人は言います。
「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ」
とイエスをののしりました。

するともうひとりの方の犯罪人が言います。
「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。我々は自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない」
とイエスをののしった人に対し、たしなめたのでした。

前者の人が地上に残した最後の言葉は、自暴自棄の捨てぜりふでした。何の反省もなく、自分の罪を他人にかぶせ、社会に責任を転嫁する態度です。

これに対して後者の人は、自分の罪を認めます。自分の犯した罪は自分自身の責任であることを告白して、いさぎよく刑罰を受けようと決心します。真に悔い改めた魂は罰から逃げようとしないのです。そしてイエスに対してイエスの無罪を告白するだけでなく、何かこの方に特別なオーラを感じた模様です。


ですから彼は、続けて次のようにイエスに願いを述べます。それが冒頭のうたの歌詞です。

「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」

と。
十字架刑を受ける前、いくら覚悟しているとは言えまさに絶望的な瞬間、フッとこのように口をついて出てしまったことばでした。勿論、自分が天国には入れてもらえる権利も資格もないことを知っていました。しかし・・・。何か祈るような気持ちだったのではないでしょうか。

その時、中央の十字架から厳かにきっぱりと、

「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」

という声が聞こえたのでした。
キリストの「赦し」と「救い」のことばが与えられたのでした。


今年のイエス・キリスト復活日<イースター>は、3月23日(日)です。その前の一週間を<聖週間>といって、特に「十字架」の出来事と意味に思いを馳せる時ですが、私はこの時は勿論このシーズンにかかわらず、「十字架」を想うとき冒頭の歌をくり返し口ずさみ黙想し祈るのが常になりました。皆様にもお勧めしたいと思っています。


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