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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

礼拝再開とニューマンの祈り(その2)

   

新生礼拝堂は、12月にも2週間、礼拝の休止を体験しました。

チャペル.jpg コロナウイルスの第2波・第3波流行が、全世界を脅かしています。こんな時に私達は、どのように祈っていけば良いのでしょうか。

今回は前回に引き続き、改めてイギリスの神学者ニューマンの有名な歌を皆様と味わいたいと思います。日本聖公会聖歌集516番「みめぐみあふれかがやく」です。

歌詞を簡単に記すと、以下のようになります。

み恵みあふれ輝く光よ、帰り着く先も見えない闇夜に、さびしくさすらう身の、行く手を照らしてください(1節)
遥か遠くを見ることは望みません、ただ弱る足を守って、一歩ずつ導いて下さい(2節)。
世の名誉を喜び、恐れまどい、高ぶり、心の荒んでいた日を、どうか忘れてください(3節)。
恵み深い主よ、険しい道に先立って、闇夜に永遠の光を照らしてください(4節)。


ニューマンの人生は、絶え間ない論争や批判にさらされながらも、牧会や執筆活動を通じて、キリスト者が生きるための新たな道を切り開こうとするものでした。
ニューマン小.jpg「教会は生きて常に成長し、変化を続ける存在であること」を主張し続ける一方で「古代教会のキリスト者達の理念や行動に立ち返ろう。それこそが真の公会の信仰である」ということも熱心に伝えました。

変化と伝統を同時に大切にするニューマンの思想は、同時代の聖公会の人々からも、後に転会するローマ・カトリック教会の人々からも十分に理解されることがありませんでした。
しかし彼の思想は100年後に高く評価され、分断から一致と和解へ向けた世界大の教会の動きや、世界の中で働く教会の役割を指し示した偉大な人として、記念されています。

暗く先の見えない闇夜の先に、永遠の光が輝く。私達の人生の本当の意味も、長い時間をかけてわかっていくものなのかもしれません。
ニューマンは知識や才能によってではなく、主により頼み闇夜を歩き続けたその歩みによってこそ、神様に祝福されたのではないでしょうか。
私達もまた、ニューマンの祈りを自分のものとして、闇夜であっても、一歩ずつ歩んでいこうではありませんか。
(司祭洗礼者ヨハネ大和孝明記)