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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

イエスは言われた「近くのほかの町や村へ行こう。 そこでも、わたしは宣教する」
マルコによる福音書 1:38

 イスラム国によって、日本人が人質となり、殺害されました。ものすごく胸が痛い思いをしました。「イスラム国では『このような苦しみをうけるのは信仰のない者への天罰だ』と言っているようです。しかし、神様が天罰によって、人を殺したり、人を奴隷にしてもよいなんて、そんなことを赦されるはずはありません。確かに、もし神がお望みなら、天罰を下すことがおできになります。しかし忍耐しておられるのです。私達は、イエス様によって神様の天罰から免れていると思います。しかし、「天罰だなんてくだらない話だ」とは思いません。というのは、悪魔に天罰を下すかのように戦争を仕掛けることと、神が戦争を仕掛ける者に天罰を下すというのと、どちらが正しいのかということです。これははっきりとどちらも正しくないのです。このような恨みや恐れの悪霊に取りつかれ、道を踏み外していないかどうかということを「天罰」を通して考えければいけません。天罰と言う考えはある意味おそろしく、私達の内にもあるのです。

 私、石田の人事異動が決まりました。これもけっして天罰ではありません。4月から松本聖十字幼稚園に赴任することになりました。新しい出発、恵みです。新生病院も新しいチャプレンを迎え、新体制で出発をする、これも恵みの時であります。新たなチャレンジは大変ですけれども、神様はいつも私達が新たにされる事を望んでおられます。ずっと同じところにいてはいけないんです。ここに残ってうまくやっていく気持ちが、いつのまにか悪霊の道を歩んでいるということもあるのです。新生病院にずっといればいいかもしれませんけれども、イエスさまの言う通り「私は他の町や村へ行こう」そう言わなければなりません。これは皆様にとっても同じです。 そして、新しい一歩のために気づきが必要です。自分の立場で説得するのではなく、相手の身になる、まず聴いて、理解して、受け止めて、そして共感する、そのことに気付いていきたいと思います。すなわち、対話を大切にするということです。その時、相手を大切にすることができます。「天罰をくだされる神様」ではなく「対話をされる神様」の姿をイエス様は肉体をとって表されました。ここを離れるのはさみしいですが、皆様への神様の恵みをお祈りいたします。  

<新生礼拝堂牧師 司祭 ヨセフ石田雅嗣>