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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

イエスの姿が彼らの目の前で変わり、服は真っ白に輝き、 この世のどんなさらし職人の腕も及ばぬほど白くなった。
マルコによる福音書 9:2-3

     

 ナザレから東南に10キロ、ガリラヤ湖の南端から西南西に20キロの所に、タボル山と呼ばれる小さな山があります。東西約800メートル、南北400メートル、高さ588メートルの小さな山で、平原の中にお椀を伏せたような山です。旧約聖書の舞台としてもよく出てくる山でもあります。伝説によると、イエス様が白く輝いた場所は、このタボル山であったと言われています。この伝説に基づいて、4世紀にローマの皇帝、コンスタンティヌス帝の母ヘレナがこの山の頂上に教会を建てました。それ以来、教会や修道院が建てられ、モーセ、エリヤ、主イエスの名がついた教会が建てられた時代もありました。破壊され、建設され、時代の変遷を経て、現在は、この山の頂上の一番高い所に、カトリックのフランシスコ会によってバジリカ風の教会が建てられています。祭壇の上が大きなドームになっていて、主イエスを真ん中に、モーセとエリヤが立って、両側から話をして風景が、きれいなモザイク画で描かれています。その礼拝堂にひざまずいてこのモザイク画を仰いでいますと、ペテロやヤコブやヨハネの気持ちになったような神秘的な雰囲気に包まれます(右の写真です)。

 格調高くて本当に美しいモザイク画であるとのことです。だぶん、これは、「天国の窓」のような気がすると書かれていたことを思い出します。つまりあの画を見れば天国が見えるということです。闇の中を生きている私達がこのモザイク画を仰ぐ時、その絵の向こうに天国の栄光が見える、という意味です。人生は闇、そう言うしかない時がありますけれども、このようにモザイク画を通して天国が見えたなら、それは大きな励まし、希望になるでしょう。しかし、新生病院チャペルは、この教会と違ってあまり絵や像を飾りません。新生病院チャペルはとてもシンプルです。それはなぜか。祈りそのものが天国の窓だと信ずるからです。祈りに与っている時、私達の目の前で天国の窓が開いているのです。私達に見えますでしょうか。チャペルに集まっている私達の目の前で今天国の窓が開いて、その向こうにこの世のどんな輝きも及ばない天の国の栄光が溢れているのです。チャペルに来てくださり、祈りのうちに、天国、神様の愛、優しさ、美しさに触れていただきたいと思います。 

<新生礼拝堂牧師 司祭 ヨセフ石田雅嗣>