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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

二人または三人がわたしの名によって集まるところには、 わたしもその中にいるのである。
マタイによる福音書 18:20

     

2014年9月28日、約100名の方々が新生礼拝堂に集まり、 渋澤一郎主教様の司式・説教で新生礼拝堂献堂80周年聖餐式が行われました。
今、エボラ出血熱が猛威を振るい、完全な治療法がない、罹れば自らも死に至る病で、 多くの医療関係者たちも命を落としていますが、 新生病院(療養所)が開設される前の大正期、結核も、完全な治療法がない、 罹れば死に至る病、亡国病でした。カナダの宣教団のうち、 特に女性宣教師は結核患者に深く関わり心を痛めます。 少人数の宣教師では何もできないという意見もある中、 「百分の一の仕事でも我々のなすべき義務である」とされ、 結核療養所のチャペルという新生礼拝堂の歴史はこの決断から始まります。  

 結核療養所の用地獲得には、伝染の危険性により施設を承知しない地域住民の反対などで33か所も断られ、 小布施が34番目の候補地として新生療養所が開設されました。 しかし、小布施でも反対意見は根強く残り、子供たちは療養所に近づかないように教育され、 患者の外出は監視されました。当時の結核は、罹れば自らも死に至る病でしたから、 医療後進国と言われていた日本でのカナダ人の医療活動は、自らの命を懸けたものでした。 「カナダに帰りたい」「この仕事から離れたい」という思いもあったと思います。 このようなカナダ人医療宣教師にとって新生礼拝堂は、神様からいただいた召命を思い巡らす重要な祈りの場でした。
 よく、教会の研修会で「教会を活性化しよう」というお話が出てきますが、 活性化というのは結果であり、目指すべきはそこに本当にイエス・キリスト がおられる教会かどうかということであると思います。 教会はキリストの体であって、キリストが働くからこそ活性化され、 キリストが働くからこそ救いのしるしとなるからです。 確かに新生礼拝堂は、その歴史の始まりにおいて、 本当にイエス・キリストがおられる教会でした。 次の80年後もイエス・キリストがおられる教会となるかが課題であると思いを新たにしました。

<新生礼拝堂牧師 司祭 ヨセフ石田雅嗣>