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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」
ヨハネによる福音書 第3章16節

     

以前、「教会でもクリスマスやるんですか?」と問われて「クリスマスはもともとキリスト教のお祭りですよ。」というようなやり取りがあった、というエピソードを聞いたことがあります。
又、クリスマスを日本の国の祝日にしようという話があり、しかしそれは憲法の規定する"政教分離"の原則から、特定宗教の記念日を祝日とすることに対する抵抗があり、現状では実現の見通しはたっていない、という話があったそうです。

以上2つの事情は、現代日本においてクリスマスが年中行事として完全に定着したという証拠だと思います。私は、私達の国におけるマイノリティ(少数者)クリスチャンとして、この傾向に歓迎の気持ちを持っています。


新生病院
チャプレン(牧師)
司祭 松本正俊

私達の暮らす国・地域で毎年繰り返されるあらゆる"お祭り"?それらはほとんど何かの宗教的背景があって行なわれるのですが、多くの"お祭り"に参加する人達は、そのような事を考えずにとにかく色々楽しんだり、お祝いしたりして、幸せな時を過ごします。クリスマスもこの"お祭り"の仲間に入っているのです。素晴らしい事だと思います。


他方同時に、地域の"お祭り"に対して心から楽しく喜ぶことの出来ない人がいらっしゃるように、クリスマスに対しても

「この時期が近づいてくると何か憂鬱になり不安感を持ってしまう。」

とか

「クリスマスの歓びというのが本当の所わからない。」

という声を耳にした事があります。

幼稚園・保育園を含めたクリスチャンスクールとかキリスト教関連社会福祉施設等の職員の方々の中に、又は合唱団活動をしておられる方の中で、クリスマスキャロルのような賛美歌や宗教曲を歌う時に、もたれる感想です。

しかし、この様なスピリチュアル(?)な思いは、クリスマスの本質に迫る一歩手前だと考えます。


聖書は告げます。

「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」(ルカ2:11)

と。

私達のため、私達の救いのために一人の赤ん坊が、しかも神が人となって飼い葉桶にお生まれになった。それは、

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネ3:16)

という神様からの一方的愛のしるしとしての出来事である事を示しております。そして私達の現実がたとえ苦しみ悩み、希望のない空しい"暗闇"の中にあっても、この赤ん坊は光となってその暗闇を照らし輝かせている出来事だという事を聖書は語っているのです。

これが聖書の語るクリスマスです。



「お祭り・年中行事」としてのクリスマス?クリスマスツリーやリースを飾り、サンタクロースの登場やプレゼントの交換、キャロルを歌いご馳走を頂く事等?を私達が楽しんで過ごす時、私達に気づかないかもしれませんが、実は聖書の赤ん坊誕生物語の中心から輝き出る光による光景の中に包み込まれてしまう状況が現出しているのであります。

何と平和で愛と恵みいっぱいの出来事でありましょう。

このメッセージを読んで下さった皆様お一人お一人にとって、今年のクリスマスが祝福に満ち溢れた時として過ごされますように、心からお祈り申し上げます。