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小布施日和

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チャプレンからのメッセージ

ただ、ひと言おっしゃってください。そうすればわたしの僕(しもべ)はいやされます」
「はっきり言っておく。わたしはこれほどの信仰を見たことがない
マタイによる福音書 第8章8節・10節

     

私は、クリスチャンでない人の結婚式をする時、又お葬式が教会のメンバーでない方々が多く参列され行われるケースの折りに、その式の前に「キリスト教会の結婚式(お葬式)」について出席者の皆様に説明し了解して頂く事がよくあります。特に、お祈りの後に「アーメン」と唱和して頂くようお願いします。


「アーメン」というのは、ギリシャ語で「まことに」とか「その通りになるように」という意味の言葉です。ですから、祈りの最後にアーメンと唱えるのは、その祈りが「まことにそのとおりです」と祈りへの賛意や同意をあらわしていることになるのです。


冒頭にかかげた聖書のことばは、新約聖書の物語の一つです。

1人の百人隊長が、イエスのところへ来て 「わたしの僕(しもべ)が中風で苦しんでいます。」 といいます。
そこでイエスは「わたしが行っていやしてあげよう」とおっしゃるのですが、百人隊長はイエスに対して畏敬の念をもっていたからでしょう、「ただ、ひと言・・・」と冒頭のことばを言ったのでした。

新生病院
チャプレン(牧師)
司祭 松本正俊

 

そうしたらイエスはこの人の態度に非常に感心し、「はっきり言っておく(ここでギリシャ語でアーメンが用いられています)。わたしはこれほどの信仰を見たことがない。」と語られたのでした。

「アーメン」ということばは「まことにそのとおりだ。」とイエスのことばとして聖書に出てまいりますが、旧約聖書のヘブライ語で「エメト(真実)」ということばと語根が同じで、この「エメト」というのは、単なる真理や真正をあらわす言葉ではなく「必ずなるもの」「必ず実現する力を持ったもの」という意味を持っているようです。

百人隊長は、中風の僕(しもべ)の病状を訴え、ただ"ことば"のみをイエスに求めました。「ことばだけで治るはずないじゃないか。」とか「言葉などなんの役にもたたない。」という一般的なことばへの不信に抵抗して、彼は言葉の真実(エメト・アーメン)にすべてをかけたのでした。


私達が、お祈りの後に「アーメン」と唱えるのは、さまざまな人間的な私達の思いや願いがありますが、それに対して神さまの(言葉の)真実(エメト・アーメン)という事柄があって、神様のみ旨、み心に同意し(アーメン)服従していこうという決意の現われなのだと考えます。